クロスフロー精密膜ろ過シミュレーションによる高せん断場での膜面堆積粒子の挙動
膜面に対して平行な流れを与えるクロスフロー膜ろ過では,ろ過が進行するに従って膜面に堆積する粒子は増加することが無くなる.それに伴い,透過流束は定常状態になる.この現象は,膜面に堆積する粒子の増大により堆積粒子を含めた膜抵抗が増大し,粒子の膜へ接近する方向へ働く力が減少し,せん断場における粒子に働くLift
forceと等しくなるためと考えられている.このことを定常流束と呼んでいる.つまり,定常流束の前後においては,一度膜面に堆積した粒子が剥離していることが考えられる.
本研究では,クロスフローろ過で粒子が膜面に堆積した状況を作り,その後,せん断流れによりケーク層堆積粒子が剥離する状況を数値シミュレーションで確認した.ここで,剥離過程においては膜面に向かう圧力勾配は与えず,流動方向にのみ速度勾配を与えた.
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