強磁場材料プロセスにおける変調回転容器内に発生する非定常流の挙動


 超伝導磁石の発展に伴い,強磁場を用いた材料プロセスが盛んに研究されるようになった.その中の一つとして磁場を印加し,非接触で磁気異方性粒子の結晶方向を制御する磁場配向技術がある.この研究では結晶方向を揃えることにより材料の物性向上が期待されている.
 現在,この手法をコロイドプロセスに用いて超電導材料を創製する試みがなされている.溶媒が高粘度の場合は大きな問題ないが,溶媒粘度を下げた場合,変調回転容器内の溶媒の流動が追随しないことに加えて,回転軸に平行な縦断面内においても流動が生じる可能性がある.変調回転の条件と溶媒粘度との関係を明らかにすることは今後の材料プロセスにおける指針を与えるものとなる.

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2020年03月19日